【M48】信頼できる三脚を見つける。登山でオススメの三脚 3選+1
コロナウィルスの影響で、自粛中機材の整理整頓を行った。整頓して感じたのは、機材への愛着である。今回は、三脚に的を絞り、4点紹介したいと思う。
オススメ三脚
下記に、選定理由を記載
1.SIRUI 三脚 雲台セット 小型カーボン三脚 5段 T-1205SK+G-10KX 【国内正規品】
2.SLIK 三脚 カーボンスプリント 634 FA 4段 小型 カーボン CS634FA (3way雲台のDXタイプを使用)
3.Leofoto LS-223C+EB-36 カーボン三脚 自由雲台セット 3段 [並行輸入品]
4.GITZO 三脚 マウンテニア 1型 カーボン 3段 GT1532
1.選定基準
レス・イズ・モア(Less is more)=少ないことは豊かである。
この考えは、登山での機材選びに重要である。無駄を削って、必要を残す。選りすぐりの道具を、使い込み機材の100%を生かしてほしい。
私が、機材選びで最も失敗したのは三脚である。カメラ本体やレンズに力を入れて、安価な三脚を選べば、安物買いの銭失いになるだろう。ここに、紹介する三脚は、失敗を重ね辿り着いた個人的に満足いくコスパの高いものである。
おススメのスペック
三脚の役割は、カメラを必要な高さに固定することである。撮影環境や被写体、カメラ本体の重量によって必要となる三脚のスペックも変わってくる。そのため、様々な三脚が販売されているのだ。
登山で使用するならば、
・ローアングルハイアングルに対応
・安定性が高い
・三脚本体の重量が軽い
・搭載可能重量が大きく、丈夫
しかし、上記で挙げた全ての要素を高い基準で満たすことは難しい。各社カーボンなどの高価な素材を使用して矛盾したそれらを満たしていくのだが。
そう、ますますどの三脚を選択すればよいのか混乱する。撮影に必要なスペックを残し、不必要な要素を削ぎ落とした丁度よい三脚の選択は、大変難しいのだ。
主観だが、登山で使う三脚の重量は雲台を含めて1.5キロ以内にすべきだ。もちろん登山の行程、装備や他の機材とのバランスにより変わってくるが。私は、結局、この重量に落ち着いた。雲台や三脚の最大搭載重量は、5キロ以上が望ましい。特に雲台のスペックが重要。
2.おススメ3選
1.SIRI T-1205SK+G-10KX SET
SIRUI T-1205は、G-10Xという自由雲台がセットで購入できる。重量0.3キログラム、そして最大搭載荷重15キログラムと安定感抜群のハイスペック雲台である。
ダイヤル操作は、精密でスムーズである。そのため、自分の求めているアングルにストレスなく、カチッと操作できる。そして、水平、縦位置の2つの水準器により正確なポジションを保つことができる仕様となっている。
同様のサイズ感の三脚で、1万円前後の三脚がよく販売されている。これまでに、三種類のそのような三脚を使ってきたが、三脚の脚を広げるための金具が破損したり、カメラと雲台をつなげるネジが緩みやすかったりと満足いく三脚に出会う事はできなかった。
それらの三脚と比較すると、購入価格は高くなるが、長期で考えれば、お買い得であり、さらに毎回の使用満足度が高いとなれば、よい初期投資となるだろう。
私自身、一番使用頻度が高く、様々な風の強さや地面の状態の中で使用してきたが、倒れたり揺らいだりする事はなく、三脚の役割を全うしてきてくれた。コンパクトであるため、ザックの中にも、ザックのサイドにも装備がしやすく、持ち運びにはとても便利だ。
軽量であるのに、作りがしっかりしているから安定感が高く、設置した瞬間の安心感はとても高い。
汎用性の高い、逸品の三脚である。
2.スリック 634DX三脚 下記の商品は、自由雲台タイプ
先程紹介したSIRI T-1205に、欠点を挙げるとするならば、背の低さである。 全高が、1410cmなので、目高より低い。私自身この点は、撮影方法でカバーしているが、欲を言えば目高の高さで撮影ができるのが望ましい。634 DXの全高は、1696mmである。つまり、SIRI T-1205より1段背の高い三脚であるため、撮影の幅が広がるのだ。ジッツオでいうなら、2型の規格である。
重量は、雲台含めて1.5キロと背が高いにも関わらず、かなりの軽量だ。634DXには、SH-724Eという3way雲台が付属しているタイプを進めたい。自由雲台と比較するとかさばるが、これは、手袋をしながら操作がしやすい。星景撮影時、ヘッドライトなどの明かりを使って操作するのだが、基本的には暗闇の中での操作のため、手の感覚が重要になる。ひねる、回す、閉めるなどの単純操作のしにくさが、撮影時の大きなストレスとなる。操作性と言う部分では3way雲台は優秀であると考えている。
ただし、最大積載重量が3キログラムというところが残念な点だ。三脚の役割の中で最も重要な「固定する」と言う点に不安が出てきてしまうのだ。特に、星空景色写真の撮影では、カメラを傾け上空の夜空を撮影することになる。雲台により負荷がかかるのだ。そのため、使用するレンズや撮影地の環境に合わせて、SIRI T-1205と使い分けている。
3.LS223C+EB36
この三脚にキャッチコピーをつけるなら、
「最強のサブ機」
三脚本体の重量は、0.53kg。雲台を合わせても、0.8kgしかないのだ。そして、三脚の収納高は、20cm程度という、コンパクトさだ。
耐荷重重量は10kg。雲台の耐荷重重量は、小さいの抜群の安定感である。
携帯性が高いため、一眼レフを二台持って行く際の三脚サブ機として、重宝している。どうしても荷物が減らせない登山の工程の際は、「LS223C」をメイン機として、持っていくことにしている。「LS223C」のおかげで、登山と撮影の幅がかなり広がった。1台所有しておくことを、是非、お勧めする。
+1.ジッツオ(GITZO)マウンテニア1型
紹介するか迷ったが、カメラマン憧れのブランドであり、信頼性の非常に高いジッツオのマウテニア1型を紹介する。
資産の1つとしても、価値ある一品である。
ジッツオは、サイズによって型の番号が大きくなる。つまり、紹介するマウンテニア1型が一番小さいのモデルとなる。
三脚本体の重量は、1.28kgと軽量、最大耐荷重10kgというハイスペックだ。
全伸高159cm、収納高54cmとサイズ感も登山と撮影の両面からみても、使い勝手がよい。資金面で余裕があるならば、購入したい一品である。
おわりに
4点の三脚は、体感して、自信をもってお勧めできるものである。ただし、購入する際は、用途に合わせて、記述したスペックを参考にしながら、いろいろな三脚と比較検討していただきたい。
さらに良い三脚があれば、私自身も知りたい。
やっぱり写真が撮りたい。登山がしたい。
ミッション(星景写真の撮影)から離れて1年が過ぎた。環境の変化、さらにコロナでの自粛などが原因だ。自粛中、撮影機材や登山道具の整理をした。長年愛用した機材はやはり親しみがある。ずいぶんほったらかしていた、このブログを再度読み返しもした。更新が止まっていたのにも関わらず、一日に50回ほどの閲覧があり嬉しく感じた。
時間はかかるかもしれないが、必ずミッションを達成したい。
達成したいミッション
・毛勝山からの剱岳と天の川 残雪期
・仙人池からの裏劔と天の川 紅葉
・三俣小屋と星空 夏
・笠ヶ岳からの星空
・西穂高独標からの雲海と天の川 3月
・槍ヶ岳からの星空 夏
・北横岳の樹氷と天の川 3月
・乗鞍岳 雪解けの池と星空 残雪期
【M47】厳冬の赤岳と天の川を撮る
アウトプットの重要性を考えてブログを始めたが、2ヵ月近く更新が滞ってしまった。
「自分のペースで、長く続けていくことが大事」と先輩ブロガーからのアドバイスを思い出した。
1.登山について
3月16日、八ヶ岳に雪が降った。新雪を装った「赤岳と天の川」を狙いにナイトハイクした。登山口に着いた22時30分ごろ、予報通り天候は回復していた。風が弱く、月明かりの下というコンディションのよい条件で登ることができた。
日中は雪が降っていたとうのに、八ヶ岳にはトレースがついていた。登山道のコンディションも良好だ。三週連続で登山に出かけ足に自信がついていた点、テント泊をやめ軽装備で上ることが出来た点もコースタイムを20分ほど縮め目的地へたどり着くことができた理由だ。体をもう少し絞れば...
予定時刻より早く登れたことで、月が沈み、空が暗くなっていく時間を楽しむことが出来た。
2.ベストショット
グレートスタークラウドとさそり座の定番の構図だが、やはり大変美しい。
体感だが、気温はマイナス10度程度。汗がひき、体温がどんどん奪われる。凍えながらも、天の川が登る瞬間に歓喜しながら、撮影を楽しんだ。
木星とアンタレスとテントの灯りの三光をバランスよく配置できた。新雪のついた木々もよいアクセントだ。
ミッションレベルB +
【M46】横たわる天の川を撮る
2月になりました。
いよいよ、明け方には、夏の天の川を見ることができる季節です。この天の川は、地平線と平行して現れます。その存在感は、夜空に急激な彩りを与えます。銀河の星の数の多さに驚かされるでしょう。
ミッションレベルB
【M45】金星と木星を撮る
1.金星木星の撮影について
金星と木星が接近中なので、1月13日に、撮影してきました。金星は、大変明るく昼間の空でも観測できるほどです。
最も明るいときには、-4.7等にもなります。一際明るい星で構成され、星座を見つける指針ともなるオリオン座内のペテルギウスやリゲルでさえ一等星です。計算上それらの185倍の明るさになります。
とにかく明るく、地平線から出てくる様子は感動的です。あまりの存在感に驚かれると思います。こんな瞬間を紹介したら喜んでもらえそうです。
ただ、他の星と比べると明るすぎるため、撮影の際は存在感が苦しく感じることもあります。
今回は、夏の天の川をいち早く撮影しようと思っていましたが、予想以上に金星が明るく難しかったです。
金星は、明るいので光条が写ります。レンズの仕様や絞り値によって光条の形が変化しますので、撮影時はどのレンズや絞り値にするか悩みます。
ソフトフィルターをかませると明かりが滲みすぎるので不向きです。他の星は滲ませたいのにと悩ましいです。
木星もかなり明るく、-2.9等級もの明るさになることもあります。
恒星の中で最も明るいシリウスが、ー1.47等級ですから、夜空の中にあると異質の明るさです。高度が低いときに見れば、灯台などの人口の明かりではないかと疑うほどです。
ちなみに、級が1等級変わると明るさは約2.5倍変化します。5等級の場合に明るさの差が100倍にもなります。
1-2.まとめ
金星木星は、大変明るく美しいが、星景写真の中で表現するのは一苦労。
2ベストショット
最も明るい星が金星です。
金星、木星、さそり座に流星が飛び込んだ賑やかな写真を撮影できました。また、岩本彗星も写すことができました。
ミッションレベルB
【M44】三大流星群(しぶんぎ座流星群、ペルセウス座流星群、ふたご座流星群)を撮る
今夜はしぶんぎ座流星群の極大日です。
活動のピークは1月4日(金)の11時頃と予想されているため、観測には今日3日(木)夜から明日4日(金)の明け方にかけてがよさそうです。
4日(金)の月出は、5時12分。かなり細い月ですので、月明かりの影響は受けません。個人的には、三日月程度の大きさの月が出ているときの写真が好みですので、少し残念です。
まだ撮影地は決まってませんが、どこかで撮影できたらいいです。
1.三大流星群とは
「しぶんぎ座流星群」「ペルセウス座流星群」「ふたご座流星群」の3つの流星群のことです。毎年決まった時期に、多くの流星を見ることができます。
2.しぶんぎ座流星群
1年の最初を飾る流星群です。通常は1時間あたり20個から50個程度の観測ができます。
極大日は1月4日ごろ。
11月のおうし座流星群、12月のふたご座流星群、そして1月のしぶんぎ座流星群とこの時期の夜空は大変賑やかです。
流星群の名前に使われている「しぶんぎ座」は、現在では存在しない「壁面四分儀(へきめんしぶんぎ)座」という星座に由来しています。また「りゅう座ι(イオタ)流星群」と呼ばれることもあるが、正式には「しぶんぎ座流星群」が用いられています。
年間でも常に1・2を争う流星数です。私が奥穂高から観測した時には、条件もとてもよく1時間あたり50個以上の流星を観測しました。極大の時期がお盆の直前なので、夏休みなどの時期と重なり観測しやすい流星群です。
極大は、8月13日ごろです。経験上、前後2.3日も多く観測することができます。
4.ふたご座流星群
年間最大の流星群と言える。条件の良いときには、1時間に100個程度の流星を数えることができます。
ふたご座流星群は、12月の上旬から流星が流れ始めます。12月中旬に入って数が増加し、極大を過ぎると急に流星数が減ります。2018年も翌日の流星数は、激減しました。
極大日は、12月14日ごろ。
「国立天文台(NAOJ)参照」
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【M43】今年の10枚を選ぶ
テントや焚火台などの人気商品を多数取り扱い中!アウトドアグッズを探すならサンデーマウンテンで!
2018年は、火星やウィルタネン彗星の接近や、皆既月食など天体イベントが多い一年でした。プライベートでは、気が滅入ることが多い1年でしたので、空が賑やかであったことは有り難く、星空を見上げる時間が、心の支えとなりました。星景写真の魅力を再確認できた1年だったとも言えます。
撮影は、全てが目標通りとはいきませんでしたが、振り返れば撮影したときの状況や気持ちが思い出されるものばかりです。
皆様、よいお年を!
今年の10枚
『薄明の一本桜』
『月夜の笠ヶ岳』
『天空の池』
『西穂高岳』
『雷雲と星景』
『紅葉と天の川』
『光比べ』
『ウィルタネン彗星と綿帽子』
『雲海を泳ぐ』
『白山』
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