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尾畠春夫さん〜ボランティア

山口で行方不明の2歳児を見つけたことで連日報道された尾畠春夫さんが、情熱大陸で取り上げられていた。

携帯電話を持たず車で寝泊まりしながら、ボランティアを続けられている。

破れたTシャツや土埃がついた上着などから、現地での作業の苦労や気配りを感じた。

鍛え抜かれた広背筋は78歳とは思えない。きっと重い土砂をスコップで何度も持ち上げ鍛え抜かれたに違いない。

 

「かけた恩は水に流す,受けた恩は石に刻む」という尾畠さんの人柄が伝わるフレーズが紹介された。

現地の人からなのだろうか、尾畠さんは焼きそばの差し入れを受け取り涙を流された。

与え尽くしているのは、尾畠さんの方なのに、なぜ尾畠さんが泣く?一瞬混乱した。

 

少し間を置いてようやく私は気づいた。

尾畠さんは、被災地の方々の境遇を十分に理解している。その境遇の中で生まれた優しさの重みを瞬時に理解し、涙を流されたのだろう。

 

現地の人たちの迷惑にならないようにと、「自己解決と自己管理」をモットーにしたボランティアをされている。やらされてるでもなく、やっているでもなく、やらせていただいていると尾畠さんはおっしゃっていた。

名誉や地位にも興味がなさそうだ。収入は年金だけとのこと、お金を求めているようには思えない。

尾畠さんは、多くの人が求めているものとは違うものを求めているのだろうか。

放送中の尾畠さんは、不幸せな表情ではなかった。むしろ生き生きとしているようだ。人の役に立っているという充実感を得ているからなのだろうか。何を原動力にボランティアを続けられるのだろうか。

この原動力の秘密に迫るヒントが、番組終盤に隠されていたように感じた。

尾畠さんは、11歳で死に別れた母親がいたそうだ。「よくやったと背骨や肋骨が折れるくらい強く抱きしめて欲しい」と母親を思い出しながら涙を流されていた。

いつか来る、最後の日を迎えるとき、胸を張って母親に会いたいと思われているのかもしれない。

 

 

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